1本のタスキを受け渡しながら、チームでゴールを目指して走る駅伝

駅伝は日本で生まれた競技で、80年以上の歴史もちます。現在は「EKIDEN」として、国際大会も開催されるほどの人気競技へと成長しました。

駅伝では、タスキを引き継ぎながらリレー形式で走るため、個人種目とは異なり、「自分の走りで、順位が上がる(下がる)かもしれない」という責任を感じながら走ります。

しかしだからこそ、期待通りの結果が出たときは、自分だけでなくチームでその喜びを感じることができます。そこに個人種目ではなかなか味わえない駅伝の魅力があるといえます。

コースは区間によって長短や高低差が異なるため、どの区間に誰を持ってくるか、また走る順番はどうするかなどライバルチームを考慮にいれての先述や駆け引きを楽しめるのもこの競技ならではの楽しみ方です。

駅伝はチームで走る団体競技ですが、練習は個人とそれほど変わるわけではありません。ただレースで必要とされるスピードとスタミナとバランスは、走るコースの距離や特長によって異なります。そのため、求められるスピードとスタミナの割合を考えて、目的にあった練習を組むことがポイントとなります。

長距離走は練習でやってきたことがレースに反映されますが、やってことなかったことが偶然に出ることはほとんどありません。それはアマチュアでも、オリンピック選手でも同じです・レースで本当に苦しくなったときは、それまでやってきた練習だけが支えになるのです。

駅伝はメンタルの影響が大きい種目なので、レースでは流れが大事だといわれています。よい流れに乗ったチームは、自分の実力通りかそれ以上の走りをすることがあります。その逆もまた然りです。

そのため駅伝でよい結果を残すためには先手必勝がセオリーです。前半に実力のある選手を走らせて、なるべくよい順位をキープします。そうして、後ろの走者が走りやすい状況を作っていけば、気分よくタスキをリレーすることができます。

走り始めの1区は、各チームが互いに牽制しあうので流れが比較的落ち着く傾向にあります。実際にレースが動くことが多いのは2区から後です。そのため、1区は堅実な走りをする選手に任せ、2区から実力のある選手を持ってくると先手必勝を狙いやすくなります。

自分の作戦イメージに沿ってレースを運ぶためには、周りの選手のスピードにどう対応するか、どのポジションでは知ればいいかなど練習のときからレースを想定することが大切です。

またレースでは、前を走る選手をペースメーカー替わりにして走る、先頭に立つときは中途半端にスパートせずに、引き離すだけ引き離すといったテクニックも求められます。

団体競技では個人競技と違って、自分の力だけではどうしようもないこともあります。10人で走る駅伝で、10人全員が絶好調ということはまずありません。しかし、そうしたとき、上手く走れない人を他の人が以下にカバーしてレースを作るかが、駅伝で結果を出すカギであり面白さでもあるのです。